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 能装束 
シテが身にまとっている衣装の絢爛豪華さは、装飾や舞台装置のほとんどない白木の檜作りの舞台上でひときわ華やかさをかもしだしています。簡素と絢爛豪華は相反するもので、同時に存在するとバランスが崩れがちですが、能の落ち着きを感じさせる最小限の動きと調和して、舞台と衣装のバランスがうまくとれています。 そして主人公の心を象徴するのが能面で、役柄を印象づけるのは能装束です。
ところでシテを際立たせることもあって、ワキの装束は地味な色調になっています。
さて、能装束の特色は、直線が主体のデザインで、材質に硬く重厚な絹をつかい、模様や色彩が多様性に富んでいることなどです。代表的な唐織の小袖の模様は、染めや刺繍ではなく、金糸、銀糸などの色糸をつかって織り出されたものです。
その他、縫箔(ぬいはく)、厚板(あついた)、長絹(ちょうけん)など十数種の装束があり、能を楽しむ要素となっています。

参考文献「能をあなたに」(檜書店発刊)


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